MacでUSキーボード(ANSI配列)を使うと、『日本語入力と英字入力の切り替えができないように感じる。
なぜなら、JISキーボードであれば『かな』キーと『英数』キーがある。
しかし、USキーボードにはそのようなものない。
そこで、この記事では、快適にUSキーボードで日本語入力(入力切り替え)をする方法を紹介する。
今回は、
- ショートカットキーを活用する方法
- 「英かな」という便利なソフトを使う方法
の2つを解説する。
Contents
USキーボードで日本語入力:そもそもUSキーボード(ANSI配列)とは?
まず、USキーボード(ANSI配列)とは何かを簡単に説明する。
USキーボードとANSI配列の違い
USキーボードは、
- ANSI(American National Standards Institute)配列に基づいたキーボード
- 主にアメリカで使われる標準的なキー配列
一方、キーボードには他にも以下のような配列がある。
- JIS配列(日本で主流):「英数」「かな」キーがある、Enterキーが大きい
- ISO配列(ヨーロッパで主流):Enterキーが縦長(JISに似ている)
USキーボード(ANSI配列)の特徴
- 「Enter」キーが横長
- 「@」「:」などの記号の配置がJISキーボードと異なる
- 「かな」キーや「英数」キーが(もちろん)ない
メリット
- シンプルなキー配置でタイピングしやすい
- 記号の配置がプログラミング向き
- 海外製キーボードが多く選べる(キーボードの種類が多い)
デメリット
- 日本語入力の切り替えが直感的でない
- 記号の配置がJISと違うため慣れが必要
USキーボードを使う場合、日本語と英字の切り替え方法を工夫しないと快適に日本語入力を行うのは難しい。
似たような話を下記の記事でもしている。
USキーボードで日本語入力:ショートカットキーを使う方法(非推奨)
macOSには、デフォルトで日本語入力を切り替えるショートカットキーが用意されている。
デフォルトの設定では、以下のキーで入力モードを切り替えられる。
- 「Control + スペース」:入力ソースの切り替え(日本語↔英語をトグル方式で切り替え)
このようにカスタマイズすると、JISキーボードの「英数」「かな」キーに近い操作感になる。
しかし、以下の点が問題となる。
- キーの同時押しが必要であるため、頻繁な切り替えには不便
- トグル方式(1つのキーで日本語と英語を切り替える方式)は直感的ではない
個別のキーで「英字入力」と「日本語入力」を明確に切り替えられる方が、より効率的で快適だろう。
USキーボードで日本語入力:「英かな」を使う方法
ここで、「英かな」というソフトを使うと、JISキーボードの「英数」「かな」1キーと同じ操作感で入力を切り替えられる。
1. 「英かな」とは?
「英かな」は、USキーボードで「左右のCommandキー」の単体押しに「英数」「かな」キーの機能を割り当てることができるフリーソフト。
- 左Commandキー → 英字入力
- 右Commandキー → 日本語入力
2.1. インストール手順(直接ダウンロード)
- 公式サイトから「英かな」をダウンロード。
- アプリをインストールして起動。
- 「システム設定」→「セキュリティとプライバシー」→「アクセシビリティ」から「英かな」に権限を付与。
- 「英かな」の設定画面で「左右のCommandキーを日本語入力切り替えキーに設定」する。
2.2. インストール手順(Homebrew経由でダウンロード)
- Homebrewのインストール(既にしている人は飛ばす、この文が何を言っているのかがわからない人は飛ばしてはいけない)
- ターミナルで、
brew install --cask cmd-eikana
を実行 - アプリをインストールして起動。
- 「システム設定」→「セキュリティとプライバシー」→「アクセシビリティ」から「英かな」に権限を付与。
- 「英かな」の設定画面で「左右のCommandキーを日本語入力切り替えキーに設定」する。
3. 使い方
設定が完了すると、
- 左Commandキーを押す → 英字入力
- 右Commandキーを押す → 日本語入力
と、JISキーボードの感覚でスムーズに切り替えられる。
USキーボードで日本語入力:まとめ
USキーボードで快適に日本語入力をする方法を2つ紹介した。
1. ショートカットキーを活用する方法
- macOS標準の「Control + スペース」などを利用
- トグル方式かつ同時押しが必要なため不便
- 外部ソフトをインストールできない環境向け
2. 「英かな」を導入する方法(推奨)
- 左右のCommandキーを「英数」「かな」キーのように設定
- JISキーボードの感覚に近づけられる
- より直感的な日本語入力が可能
快適な日本語入力環境を構築できることを祈る。
- 余談であるが、『かな』キーが『あいう』キーになる噂があったりなかったり ↩︎