Macbook Pro 16インチには、140W充電に対応したとてつもなく大きいACアダプターが付属する。(上の画像ではMacBook Airに付属しているACアダプターとの比較をしている。もちろん上がMacBook Airのもの)
しかし、大きすぎてコンセントの穴を塞いでしまうので、なるべく使いたくない。そして、使っているモニターが60W給電対応しているため、60W給電でも事足りるのであれば、ケーブルの本数が一本減らせてその上ない喜びである。
そこで、本当に60Wでもパフォーマンスが落ちたりしないのかをGeekbenchを用いて確認する。
結論:MacBook Pro 16インチ 60W給電では約2.5%の性能減少
Geekbench6 Version 6.3.0 (603408) を使用して測定。GPUスコアに関しては、グラグを1つにまとめると視認性が悪くなる都合上、10で割ったスコアをグラフにしている。ご了承願いたい。
今回着目したいのはあくまでも、140W給電に対する60W給電の性能の下がり具合なわけである。こんなグラフを見せられても、「うーん、ちょっと下がってるね!」ということしか分からない(それが分かれば十分説はあるが)ので実際の数値テーブルもご用意した。
CPU Multi | CPU Single | GPU | |
60W | 11957 | 2303 | 69332 |
140W | 12282 | 2333 | 7118.7 |
60W の 140Wに対する比率 | 97.35385116 | 98.71410201 | 97.39418714 |
ここまで綺麗に同じ程度の比率で60W給電の場合に性能が低下していることを考えると、性能低下の原因は供給電力の違いによるものと考えて差し支えないだろう。
さらに、Singleのときだけ性能低下の比率が小さいのも矛盾しない。Single動作の場合は1コアしかアクティブでないので、必要とする電力が小さいと考えるのは自然。
これ以降はベンチマークの様子を載せておく。
60Wでのベンチマーク
60W給電がされていることを確認した。
Geekbenchの起動画面はこちら。
起動時のアクティビティモニターの様子。もちろん電源にも負荷がかかっている。
140Wでのベンチマーク
140W給電の確認。
こちらでも同じように負荷がかかっている。
おわりに
結果的に60W給電では少しの性能低下が見られた。この約2.5%を大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれだと思う。
私に至っては、正直2.5%程度であればどうでも良いので、取り回しの良さを優先してそのままケーブル一本で運用することになると思う。
また、今回のベンチマークのようにリソースをフルロードで使う場面はそこまでないと思われる。そのため、実際の性能差は、このベンチマークでの差よりも小さくなると考えられる。(逆に、Blender等々で常にCPUもGPUもフル稼働させる場合はこの差が大きいものとなりそうであるが、MacBook Proはそのような用途には使わないだろう)